キーボード

AIM1 瞬 – MATATAKI 購入レビュー

aojimax

TGW2024で展示されていて、デザインが非常によかった。気になったので購入してみた。

AIM1とは

コスパぶっ壊れ布マウスパッド「初風」で一躍有名になった日本国内のゲーミングデバイスメーカー。運営元であるAndAGAMER株式会社はVoid Gamingという著名なカスタムコントローラーのブランドも展開している。

結論:性能よりも価格とデザイン重視な人向け

見た目はいい。箱のデザインがかっこいい。値段も高くはない。

この製品の最大のポイントは「デザインがいいキーボードをできる限り安く、そのためには他は割り切ろう」という感じだ。二兎を追って一兎も得られないよりは遥かによい。

ネガティブな内容を見たくない人は、これより先を見ないことをおすすめする。


性能:最新モデルに比べると物足りない

正直に言ってしまうと、性能はやや物足りない。ただ1.5万円で買える他のライバルに劣っているわけではなく、むしろ「平均的な性能」と評価すべきだろう。

この評価になる最大の理由は1万円で買えるMCHOSE ACE60 が高性能すぎること、そしてあと5千円追加すれば買える2万円クラスが性能だけでなく質感もいい激戦区となっているためだ。

特にEverglideのSU75は同じ英字配列75%だが、性能も質感も正直瞬よりも格上だ。

「瞬」のラピッドトリガーは公称値で最短0.1㎜~となっているが、実計測でボトムデッドゾーンが0.3mm~0.4mmあるため、底打ち時の入力オフは約0.4㎜となる。

だがそれでも既存のメカニカルスイッチ(1.5㎜~2㎜)よりは圧倒的に反応が早いことに変わりはない。VALORANTでも十分に効果を感じられるレベルだ。

ラピトリキーボードの中では安い部類に入る

中身は1万円クラスの製品なので、1.5万円という価格はデザイン料と割り切る必要はあるが、デザインにはこだわりを感じる。だが、全体的にどうしてもプラスチック感が目立ち、高級感や重量感といった部分は求めない方がよい。

似たような質感、ほぼ同じ性能のキーボードは、だいたい1万円以下が相場となっている。採用しているスイッチも1万円以下の格安キーボードに昨年よく使われていたOUTEMNのスイッチというのはちょっと印象がよくない。(そんなこと言ってるのはごく一部の厄介なオタクだけなので普通は気にしなくてよい)

※このスイッチは格安ラピトリキーボードによく使われる定番スイッチでもあり、VGN A75, REDRAGON K617 FIZZ 60% RapidTrigger, Keydous NJ68-CP, Keydous NJ80-CP, Keydous NJ81-CP Pro, KEYNOUO RT68など1万円以下のラピトリキーボードには必ずと言っていいほど採用されている大ヒットスイッチである(引用:https://sprinkle-wok-07e.notion.site/1483e206b5dc8008a760c0fe2629fb2a?v=1a6caade12e04d898da339aa80dfe5ad

打鍵感

酷くはないが良いとも言えない。キーキャップの質感がいいので、ある程度のしっとり感を感じられるのだが、どうしてもスイッチの出来がそこまでよくないのでスムーズさが足りない。ブレもちょっと気になる。

だがSteelSeriesやLogicoolの3万円ラピトリキーボードよりは大分マシ。

キーキャップ

PBT製の昇華印刷、目立った滲みもない。厚みは約1.4mm。

かなりスタイリッシュでオリジナリティが高い(似たデザインが無い)キーキャップは素晴らしい出来

細身のフォントと、アルファベットとは別に丁寧に配置された修飾キーのデザインはデザイナーのこだわりを感じる。インクの色、キーキャップの色も含めて本体色とのバランスにかなり気を遣っている印象を受ける。


勝手な想像だが、おそらく製造工程の管理や、製造サンプルで相当「色」にはこだわったのではないだろうか。

惜しいと思ったのは「バックライト透過型ではない」こと。昇華印刷を採用する以上仕方のないことだが…。

ホワイトづくしなキーボードはLEDが全体に透けると非常に綺麗に光る。しかしこの「瞬」はキーキャップがバックライトを全く透過しないため、せっかく白色LEDをつけても隙間からわずかに漏れるだけ。

IYX MU68 PROのようにキーキャップが透過型であれば、白一色の良さをさらに活かせるのだが…明るい場所では素敵な見た目でも、これでは暗い場所でLEDを楽しむことができない。

だがこれは「昇華印刷」を採用して、明るい場所での発色の良さを選んだためであり、仕方がないこと。あちらを立てればこちらが立たず、トレードオフである。

右上の「ノブ」が艶ありのホワイトで塗装されているのが、キーボードでは珍しい。これも勝手な想像だが、厳しいコスト制約の中で、最大限高級感を出そうと苦心したのかもしれない。キラリと光るワンポイントになっているのがいい。

付属品

予備スイッチ3つ、キースイッチプラー兼キャッププラーが1つ、USBケーブル。ケーブルがホワイトなのはせめてもの救いだが、布巻ケーブルではなく、折れ曲がったクセがとれにくい固めのケーブルなので、質感は安っぽさが否めない。

設定ソフトウェア

かなりシンプルで初心者にも使いやすい。複雑な設定がないのはデメリットでもあるが同時にわかりやすいというメリットでもある。画面のデザインも瞬のデザインを活かしたシンプルなUIでかっこいい。

日本国内メーカー製なので当然変な日本語もない。この点はかなり入門向きと言えるだろう。

以上。

ABOUT ME
しじまアオ
しじまアオ
EVERBULES代表
PC・ゲーミング系ガジェット好きオタク 物欲に負けることに定評がある あまりにも買いすぎたので、少しでもお役に立てるようレビューやニュースを書き始めた
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